第7章 赤の心
『・・・──ひっ・・・へくしょん!!』
変なくしゃみで目を覚ました。
え、なんでベッドにいるの?
隣には赤司くん。
綺麗な横顔だった。
あ・・・運んでくれたのか。
『何から何まで・・・ありがとう』
その綺麗な横顔に、なるべく小さな声でお礼を告げる。
布団の中の温かさに、また目を瞑ろうとしたその時
【赤司】
「・・・お礼をいうのはこっちの方だよ」
『!!起きてたんかい!!』
【赤司】
「気づかない方がどうにかしてるよ」
いやいやそれはないでしょ・・・
『・・・ん?ていうかお礼って?私何もしてないよ』
【赤司】
「・・・分からないなら、そのままでいいさ」
そう言われると気になるんだなこれが。
【赤司】
「・・・どうやら俺は、君に惚れたみたいだ」
『ん?なんて?』
【赤司】
「いや、なんでもないよ」
こちらを振り向いた彼に、心臓がバクバクしだす。
またかよ!もう苦しいからやめてほしい。
『・・・どうしたの?』
【赤司】
「・・・なんでも。」
小さくリップ音が響いた。
瞼から唇が離れる。
『・・・・・・・・えっ!!!?』