第6章 色彩豊か
『え、隣かよ!?』
【赤司】
「なんか不都合かい?
というか、最初の頃より言葉遣いが荒くなっているね」
そういって、私の唇に指を這わせる赤司くん。
ちょいちょいちょいちょいちょい待ち
めっちゃ心臓バクバクなってるわ
『あ、赤司サン・・・離シテモラッテモ・・・』
【赤司】
「ん?無理だな」
ゲーーーーン!
めっちゃ即答!なにそれ!
半ば強引に彼の指から逃れる。
その時見えた赤司くんの「あー・・・」って顔、かわいかったな・・・
・・・じゃなくて!!
『私の心臓が保たないので!やめてください!』
【赤司】
「へぇ、期待していたんだね?」
『!! そ、そんなわけないでしょ!』
素直じゃない、とまた拗ねた顔になる彼に、また可愛いと思ってしまった自分を恨もう。
このときからもう、赤司くんのトラップに掛かっていたのだ。
【赤司】
「・・・お腹すいたか?」
『ん?そうだねー、ちょっとすいたかも』
そういやさっきからちょこちょこ空腹感が芽生えてきていた。
私が返事をする前に、もう既に準備を始めた赤司さん。
行動速いですね、あなたは。
【赤司】
「・・・何が食べたい?作ろうか」
『・・・・・・え!?赤司くん作れるの!?』
【赤司】
「・・・心外だな。俺だって、夕飯くらいはつくれるさ」
『へぇー・・・』
うわ初耳。
お金持ちだから電話でメイドさんとか呼ぶのかと思ってた。
まさか自分でつくるとは。
さすが、ハイスペックの上をいく男、赤司征十郎!!