第41章 どうしようもなく好きだったから。

『･･･そーゆー先輩だって
わたしとやる気ないじゃないですかー』

【虹村】
「･･･ある。」

『!?』



絶句。
ふたりとも。

何言っちゃってんのこの人！？


『!!! はっ!? ちょ！』

とられるリボン。

制服の中に入り込む手。

頭がショートしそうだ。


【虹村】
「はち･･･」

『そそそんな声で呼ばないでください！
先輩変ですよ！』

【虹村】
「お前の方が変なやつだよ」

『何言ってんすか！』


そう言う暇もなく、
塞がれた口。

長くて、息ができない･･･


『っは、ちょ、やめ、』

【虹村】
「やめられたら苦労しねーよ」


いつまで待たせりゃ気が済むんだよ。


そう言われ、

顔に熱が集中するのがわかった。


どうしよ、やばい。

かっこいい。



･･･って、そーじゃないでしょわたしのアホー！！！



『っん、は、んむっ』

【虹村】
「･･･っは･･･舌出せ･･･」

『やだやだやだ！』

【虹村】
「ふざけんな、出せ！」

『く、るしいから！やだ！』

【虹村】
「･･･優しくするから」

『っ･･･』


苦しそうな顔。

そんな顔されたら

拒めなくなる…。



【虹村】
「･･･無言は肯定だろ」

『なっ、ちょ、んっ！』


首筋に痛み。

･･･印！？

『ちょちょ、何やってっ･･･』

【虹村】
「これで変な男寄り付かねーだろ」

『男なんて寄ってきません！
寄ってくるとしたら、頭イカれてる人ですよ！』

【虹村】
「･･･へぇ。
じゃあ俺、頭イカれてるな」

『そーですよ！先輩のあほー！』

【虹村】
「そんなアホが好きなんだろ」

『ぐっ･･･』


ぐうの音も出ない。

惚れた弱み、ってやつかな。

拒めないのも、そのせいだよ。

【虹村】
「んじゃ、」

『は、ちょちょちょっ！！あっ･･･』










「「たっだいまー！！」」






─────！？