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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第41章 どうしようもなく好きだったから。


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『・・・っん・・・・・・ぅわ!?』

目が覚めると、目の前に先輩の顔が。

【虹村】
「・・・起きたか。」

『起きましたけど・・・。
・・・あれ?わたし寝てました?』

【虹村】
「ああ。よだれ垂らして寝てたぞ」

『なぬっ!?』


慌てて自分の口許を拭くけど、
先輩の様子からして嘘なんだろうな。

『ったくー・・・』

馬鹿げたことはやめて

自分の手元を見た。

『あ・・・。』

手紙・・・。

そういえばわたし、
手紙読んでる間に寝ちゃって・・・。

『・・・子供みたい』

【虹村】
「子供だろーが、アホ。」

『なっ・・・そーゆー先輩も
まだまだ子供ですよ』

【虹村】
「俺は一応、おとな、だ。」

『・・・そんなこと言ったらわたしだって、』

言ってるうちに先輩の言葉の意味がわかってきて

『!』

顔に熱が集中するのがわかった。

『ななな、いいいつ、

いつ卒業したんですか、先輩!』

【虹村】
「お前が帰ってくるずっと前。
先輩相手にやっちまった。」

そういって

がしがしと頭を掻く先輩。

その顔から

少し後悔の念が見て取れた。

『・・・付き合ってたんですか』

【虹村】
「いや。
好きだって言われて
一回だけでいいからやってくれって」

『・・・、』

先輩の優しさ

なのかな・・・。

そこで突き飛ばさないで

ちゃんとやってあげた先輩は

やっぱり、とっても優しいんだな・・・。


【虹村】
「・・・っ昔の話なんてどーでもいーだろっ」

『え、うわ!』


そう言われた瞬間、

重力に従って落ちる体。

掴まれた肩が熱くて、

ぎゅっと目を閉じた。













【虹村】
「・・・ムードもクソもねーな」

『っはぁ?』


突然のことでビックリする。

押されて倒れて

ムードがないと言われて。

なんなのだ。


『な、なんですか一体・・・』

【虹村】
「俺とやる気、ねーのかよ」

『・・・・・・・・・はぁ!?』


ムッとしたように口を尖らせる先輩。

なんのことだかさっぱr・・・・・・


・・・あ、すぐ起き上がろうとしたから?


・・・いやいや、そんな理由で

ムードがないなんて言われる筋合いはない。

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