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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第40章 終わりへの扉




・・・まじすか。


【赤司】
「まじ。」


いやそこはノんなくていいの!


じゃなくて!

ほんとに、指輪買うの・・・?


【赤司】
「同じものを買おう。
どこで買いましたか、それは。」


ポカンとしているわたしたちを他所に、どんどん話を進める彼。

やっぱり、財閥は違うの・・・?

先輩もポカンとしている。

やっぱりおかしいよね、
そうだよね!? この状況変だよね!?

『・・・ちょ、赤司くん。正気?』

【赤司】
「俺は冗談を言えるほど柔らかい人間ではないよ」

デ、デス・・・ヨネ~・・・?


【虹村】
「・・・いや、赤司。
買わなくていい。」

【赤司】
「!?」

すくっと立ち上がる先輩。

そういやわたし達しゃがんだままでしたね


【赤司】
「ですが、虹村さん、」

【虹村】
「ありがてぇけど
それじゃあ、俺が渡したことには
なんねぇ気がする。」

しっかり、前を見据える。

初めて・・・いや

改めて、この人はかっこいい。


【虹村】
「なくしちまったのは虚しーけどよ、
これからまたコツコツ貯めてく。」


だから、要らねぇよ



次は赤司くんがポカンとする番だった

いや、わたしもポカンとするしかなかった


『せ、先輩、』

堪らず声を出すと

ゆっくりこちらを振り向いて

優しく微笑んでみる先輩。

その笑顔が

どれだけ眩しかったか。

どれだけ安心できたか。

見えていたのは、きっとわたしだけ。


【赤司】
「・・・やはり、敵いませんね」

【虹村】
「何年多く生きてると思ってんだよ」

『たったの1年でしょ。』

1年「も」だ!

そう叫んだ先輩に笑いかけてみた。

精一杯の笑顔で。

先輩に負けないように、

先輩よりも輝けるように、

精一杯、笑って見せた。




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