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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第40章 終わりへの扉




気恥ずかしくなって、俯いた。

視界の端で、先輩が呆気にとられている。





『先輩、と・・・結婚、します』





未来の約束。

何かの結婚雑誌でそんなキャッチコピーが書かれていたけれど、特に信じていなかった。

未来、なんて軽々しく言わないでほしい、って。


・・・でも、全然軽々しくなんかない。


むしろ、重すぎて潰れてしまいそう。


でも、それでも、嫌にはならない。
愛ってきっと、そういうものだ。


恋ってきっと、愛をつくるための道しるべ。


だから

諦める、なんてしちゃいけないし

捨てる、なんてしちゃいけない。


大事に大事に、育てなきゃいけないんだね。



【虹村】
「・・・よろしくな」

『・・・よろしくお願いします』





ポケットをまさぐる先輩。

何してんのこの人、って思って声をかけた。

『何してるんですか、先輩』

【虹村】
「え!? いや、まぁ・・・

・・・やべ、なくした」

『は?』

顔面蒼白で狼狽えている。
こんな先輩、珍しい。

『何を?ですか?』

【虹村】
「・・・指輪・・・」

『・・・、』

【虹村】
「・・・。」

『・・・・・・ばかやろぉぉぉお!!!』



指輪なくすとかありえないっしょ!
何してんの!?


『ほんとありえない!』

【虹村】
「うっせー!俺も今そう思ってる!」


教室を探すわたしたち。

教壇の下や、机の下・・・

どこ探しても、見つからない。

いったい、どこへやら・・・




【赤司】
「───心配しなくていい」




『ふへっ?』

【虹村】
「ん?」


ガッターーーン!

と、立て付けの悪いドアを盛大に開けた人物──赤司くんは仁王立ちしていた。

・・・この人も何してんの?

つか、会話きいてたの!?


『ちょ、今のきいて、』

【赤司】
「そんなことよりも。
指輪、なくしたんだろう。」

【虹村】
「うっ・・・。」


気にしなくていいです、と告げる彼。

どういうこと・・・?






【赤司】
「───指輪くらい、買ってやる」







・・・Oh...!?
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