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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第39章 通常運転









【虹村】
「・・・おい、はち。」



泣き声がこだまする。

自分の声なのに、自分の耳にこだました。



【虹村】
「・・・はち、ごめん」



知らないよ。

謝られても、わたしは何も出来ないよ。

謝られるほうが、虚しいよ。



【虹村】
「・・・もう、こんな世界、嫌か?」






え?








【虹村】
「あっちの世界で見てきた俺たちと全く違う世界は・・・お前にとって、苦痛か?」









なに、いってるの?









【虹村】
「もしそうなら、居なくなっても、俺は構わねぇよ。


・・・それでお前が幸せになるならな。」







カッと


確かに、わたしの中で何かが弾けた。





そんなわけ・・・




・・・そういう風に思ったこと、なかった。







耳元に絶えず降り注ぐ声を無視して、声を張り上げる。






『そんなわけないでしょ!?

アホッ!!!!!!!!!』







先輩の肩を掴んで目を合わせる。


目の奥に、光景が浮かぶ。


微笑んでる赤司くんに、

満面の笑みのさつき。

飛び付いてくる涼太に、

全力でバスケをする青峰。

いつでも不満そうな緑間に、

お菓子をくれる紫原。

楽しそうに微笑む黒子くんに、

今目の前にいる、先輩。




これは、なんかの能力とかじゃない。
そう、思える。



これは、わたしの大好きなみんな。


大好きな人たちを、自分から見捨てよう、なんて思わないよ。思えないよ。




『わたしは意地でもこの世界から消えたりしない!!!

先輩たちがわたしを嫌いになっても、居なくなって欲しいって思っても、絶対に消えないから!!!』




わたしは、わたしの役目が終わるまで、ここで生きるから。

それが、ここに帰ってきた理由だよ。


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