第38章 ほ、本編とか、し、知りませんー;
───in体育館──────────
一軍メンバーの要である四人が居なくなってから数十分。
部活、終了。
虹村、憤怒。
赤司、苦笑。
黒子、不安。
あぁもう、彼らの運命はジェットコースター並みに落ちていった。
もう幸せなどない。
向かうは悪夢だ。
【黒子】
「・・・迎えに、行きましょうか。」
【赤司】
「・・・そうだな。
虹村さん、行ってきます」
【虹村】
「おう。
説教は、任せとけ」
二時間説教コースへと
運命は傾く。
【黒子】
「・・・さっき、緑間君と紫原君が出ていきました」
【赤司】
「あの二人もだったのか。
ったく・・・」
これで皆サボりだった。
一軍の主力が練習に来なくて何が絶対的勝者だ。
屋上へ続く階段を上っていると、
明らかに賑やかな声が聞こえてきた。
ふたりの肩が、落胆する。
溜め息が、無意識にこぼれる。
【赤司】
「・・・おまえら───
───おっと。」
赤司の真横を、
茶色い物体が横切っていく。
ギリギリのところでそれをかわすと、
赤司は前を向いた。
呆気にとられている大男が数名。
やべっという顔をしている女子がひとり。
得たいの知れない沈黙が辺りを包んでいたが、
それを破った人物───
【青峰】
「んだよー、当たんねーのかよー」
───アホ峰・・・いや、青峰が
退屈そうに頭の後ろで腕を組んだ。
『バッカ野郎アホ峰!
ち、違うの赤司くん、これは、』
【緑間】
「はちが何か言うと誤解されそうなのだよ!
赤司、良く聞け、」
『なっ・・・そんなこと言わなくてもいーじゃん!』
【黄瀬】
「ふたりとも!喧嘩してる場合じゃないッスよ!」
【紫原】
「・・・ねーねー」
ぎゃーぎゃー喚いている五人を
静かに牽制した人物が、ひとり。
そう、紫原だ。
彼はゆっくりと人差し指を上げた。
ある方向へ───
【紫原】
「・・・あれ、いいの?」
その先には───