第38章 ほ、本編とか、し、知りませんー;
【紫原】
「ねーねー、行き先決まってんの~?」
「屋上だろう。大体あそこに青峰はいる」
【紫原】
「ふ~ん。
峰ちんあそこで寝てるもんね~。」
「まったく・・・。
やる気が見られないのだよ。」
人気がない校舎には
ふたりぶんの足音だけ響いていた。
はちは青峰を探しに行ったからな・・・
一緒にいるのだろう、どうせ。
階段を上り
扉を迷いなく開ける。
「なにを・・・
───ぐっ!!!?」
【紫原】
「・・・ありゃ~?」
【黄瀬】
「げっ、緑間っち!」
【青峰】
「ぶっ!ひゃっひゃひゃ!ww」
『うわっ、絶対メガネ割れたでしょ・・・』
じんじんとする顔面は
思考回路が辿り着いていない脳は
現状を理解できていない。
だが
「・・・、
・・・青峰に黄瀬、はちもか・・・?」
「「「!!!」」」
自分のものとは思えない低い声だ。
やっと、顔面に当たったのが
バスケボールだと理解できた。
その瞬間
勝手に体が動き、
迷いなく3Pを打っていた。
【青峰】
「っつ!!!」
【黄瀬】
「いだっ!!!」
『うわ、危なっ!』
弧を描いたボールは
青峰、黄瀬の順番で直撃。
はちは運良く避けたらしい。
【紫原】
「おお~、お見事~」
紫原の拍手の音が聞こえる。
当たり前なのだよ、
俺のシュートは、落ちん。
「───歯を食いしばれ、お前ら。」