第6章 色彩豊か
【虹村】
「───赤司」
【赤司】
「!」
虹村先輩の声が一段と低くなった。
目に光はないし、完全に敵に回してる感じだ。
【虹村】
「お前も先輩への態度、改めた方がいいらしいな」
【赤司】
「・・・譲るわけにはいかないんですよ」
赤司くんも赤司くんで敵意を表している。
あなた方、同じチームでしょうが。
そう言いたくなる衝動を抑えて、これは私が判断しなくちゃいけないことだと自覚する。
『・・・あのー』
【虹村】
「あぁ?」
【赤司】
「悪いが少し黙っていてくれ」
・・・なんでっ!!!!?
これ、私が判断しなくちゃいけないんじゃないの!?
あれ、嫌われたのかな今の一瞬で。
【虹村】
「・・・こいつは俺が預かっとくから。お前はゆっくり休め」
『え、ぅわ・・・っ』
にじむーに腕を引っ張られ、頭を押さえつけられる。
え・・・・
急な展開にドキッとする暇もない。
でも、頭を押さえつけてる手が温かくて、それに何故かホッとしてる自分がいた。