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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第37章 ようやく出てくる答え




【虹村】
「お・・・おい、桃井・・・」

「ひぐっ・・・ぇくっ・・・」


困惑した虹村さんの声。

自分でもわかってる、
情けないことくらい。


私自身もビックリしてる。
こんなに、涙が流れるなんて。



涙はいつの日かに置いてきたはずなのに

人の涙って
一生枯れないことを改めて実感した。



【虹村】
「・・・・・・すまん。」



憎たらしいほど、か細い声。

泣いてる私なんかより泣きそうな声。

苦しいんじゃん
泣きたいんでしょう?

我慢、してほしくない。



はちちゃんへの気持ち、
消してほしくない。


「・・・っ、私こそすみません。
生意気なこと言って。

・・・見守り、してます。」




拳を握りしめてるの、
見えてないと思ってましたか?



目に痛いほど焼き付いてます。
あなたが拳を握りしめている今が。









【虹村】
「・・・・・・あぁ、頼む。」








それでも私は何も言えないまま

二人が離れていくのを

ただ見ているだけだった。

















ごめんなさい、はちちゃん。

ごめんなさい、虹村さん。


私はまた、みんなのために何もしてあげられなかった。
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