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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第37章 ようやく出てくる答え







運命とは

どこまでもどこまでも残酷らしい





一定に揺られる感覚と

背中から溢れる温もり。

踏み外したときに挫いたのか

じんじんと痛む足首。


雨に打たれたように
気だるい脳と

少し頬を濡らす汗。


なんだか
熱があるような感じ。


なのに、何でだろう・・・

嫌じゃない









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───────────



目を開けると
さつきが横に座っていた。


【桃井】
「はちちゃん!!

もう、大丈夫?」


『さ、つき・・・?』


タオルでわたしの汗を拭いてくれて
なんだかスッキリする。


『わたし・・・』


【桃井】
「あ・・・えっとね、

・・・あ、赤司くんが
運んでくれたんだよ」


『そうなんだ・・・』



さつき、どうしたの?

なにも悲しいことなんかないのに
苦しそうに微笑んでる。

どうして?


『さつきがそんな笑顔だと・・・

わたし・・・どうしたらいいか分かんないよ』




手を握って
目を会わせて

今のわたしの目は恐ろしいものかもしれないけど、

それでも、

さつきの目を見ずにはいられなかった。





ぶわっと
涙の粒が溢れでる。

そうされると、
ますますどうすればいいのか分からないよ・・・




【桃井】
「ありがと・・・っ

ありがと、はちちゃん・・・!」




目を合わせてくれる。



どうしたの?

どうしたの、さつき。




















「変わってなんかない、です・・・っ

・・・虹村さん・・・っ」




その呟きは

どこにも届かず

宙に浮かんで消えた。
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