第5章 どうにかできる

【青峰】
「･･･部室で何してたんだよ？」


痺れを切らしたのか、青峰くんの方から話題を出してくる。


『ん、部室の掃除。さつきちゃんに任されたから』


【青峰】
「へー。･････････！！」



ほんとに興味がなさそうに呟いていたのに、部屋の中を見た途端、その目を見開いた。


どう？って言いたくなる。

でもうざがられそうだからやめた。


【青峰】
「っこれ！ほんとにお前一人でかよ！？」


『うんそうだよ。･･･すごい？』


【青峰】
「っ･･･ま、まぁ、すげぇんじゃねぇの？」


『やったー！』


青峰くんに褒められた！

生まれてはじめてだ！



って、当たり前か



そこはかとなく嬉しい気持ちになる。

バスケの経験が全くもって無い私はやっぱり、他のもので認めてもらいたいと思ってたのだ。



『･･･？なんか熱あるの？』


【青峰】
「はっ！？なんっ」


『いや顔赤かったから･･･』


【青峰】
「･･･････はぁ。」




【緑間】
「･･･ん？お前ら何してるのだよ」


『あー緑間くんー』


【緑間】
「む。お前は昨日の･･･こんな所で何をしているのだよ。」


『部室の掃除』


は？みたいな顔してるわ。

そこ、失礼失礼。


【緑間】
「･･････確かに、綺麗になっているのだよ。」


『やった、緑間くんにも褒められたー』


【緑間】
「！！　お、俺は別に褒めてなどいないのだよ！」


『ちぇー』




【青峰】
「･･････俺の存在、忘れてんだろ」


『･･･････ワスレテナイヨー？』


【青峰】
「ぜってーうそだ！目がもう泳ぎまくってる！」


正直言うと忘れてましたはい。
ごめんなさい青峰くんんんん！


もう部活終わったの？と訊くと、二人とも息ピッタリに頷いた。

こら、お互いに嫌そうな顔しないの。