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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第27章 黄の心




『も、もういいからいこう!
はじまる!』


「あははっ、はちっち照れてるんスか?
まだまだ時間あるッスよ~!」





まぁ、ここはテレテレなお姫様についていくしかないッスね


髪も結って貰っちゃって・・・。

いつものイメージと違ってなんか、ドキドキするッスね・・・





これってきっと、浴衣の魔法ってやつッスか?




       ・
       ・
       ・





下駄の音が響く。

ふたり分のそれは、なんだか愉快な音みたいだ。




「はちっち、なにか買っていくッスか?」


『そうだね!買おー』




カラコロと響かせながら、わたあめ屋に直行してるはちっち。


何から何まで可愛いッスね





賑やかな屋台に、小さな提灯。

下駄の音に、揺れる髪飾り。



──どこを見渡しても、祭り一色だ。





俺もなにか買うかー・・・と、屋台を見回していると、はちっちがふたつわたあめを持ってきた。



「ん?なんでふたつなんスか?」



『涼太くんにはこの浴衣代払ってもらっちゃったからね!


はい!やっすいけどお返し!』





きらっと、はちっちの周りだけ輝く。煌々と。煌めいてる。



「───んー!はちっちホント大好きッスーー!!!」


『うわっ』



わたあめが潰れないように両手を広げて俺からの抱擁を受け止めるはちっち。


黒子っちみたいにドライじゃないところも好きッスよ!





『ちょ、も・・・いい加減・・・

・・・・あ』


「ん?」





はちっちを解放し、彼女の視線の先に目を向けると・・・



あ、あれは───



───桃っちが選んだクマのぬいぐるみ!





まーじかー、ここでも売ってたんだ!
人気なの!?





頭に斧が刺さってるようなちょっと悪趣味なぬいぐるみ。

夏祭り、桃っちが選んだぬいぐるみと同じやつだ。




『あれ・・・さつきちゃんが選んでたぬいぐるみだね』


「それ、今俺も思ってたッス!」


『ほんとにファンキーだねぇ』


「はははっ、はちっち表現のしかた面白い・・・・



・・・・・・って、あれ?」







───なんで、はちっちがぬいぐるみのこと知ってるの?






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