第27章 黄の心
だから、俺は欲しいんだ
三井はちっていう女の子が。
「はちっち!
今日これからマジパ行かないッスかー?」
『うん、いきたいー』
ふふふ、はちっちったら全く警戒心ないッスね!
そーゆーところもいいけど!
「じゃあ、今日の放課後!正門で待ってるッス!」
『はーい』
よっしゃー!
距離ゼロまで程遠くないッスね☆
このまま行くッスよー!
・・・・って、
思ってたのに・・・・
「───なんで黒子っちとキャプテンまで居るんスか~!?」
おかしすぎる。
え、俺、ふたりって言ってなかったっけ?
・・・言ってないかも
『え?』みたいな顔してるしはちっちー!
まったく・・・このふたりもはちっちに惚れてるみたいッスからね・・・
これは難関ッスよ・・・
【黒子】
「僕たちがいたらダメなんですか?」
【虹村】
「下心丸出しだぞ黄瀬」
「もー!うるさいッス!
俺だってはちっちと物理的にも精神的にも近くなりたいんスよー」
【黒子】
「隠す気もないんですね、下心」
黒子っちとキャプテンの言葉のマシンガンは辛いッスね
それに、はちっちもなんかキョトンとして動かないし!
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『・・・っしょ・・・』
「はぁちぃっちぃー! 隣失礼!」
『え、うわ・・・!』
マジパに着き、席に座ると同時にはちっちの隣を陣取り!
これなら物理的に近くなる!
【虹村】
「・・・・・・・・黄瀬」
【黒子】
「見苦しいですよ、黄瀬くん」
「へっへーん! いいんスよ~
見苦しくたって勝ち取る男がかっけぇんス!」
『言ってることはかっこいい・・・!』
言ってること《は》ってなに!?
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「ふー! 腹一杯ッスね~」
『ねー! めちゃくちゃ美味しかった!』
さりげなく、はちっちの隣を歩きながら、会話を弾ませる。