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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第24章 灰の心 part2



よくよく考えたら、今俺たちは密室に二人きりの状態だった。


・・・意識した途端、心臓がバクバク言ってやがる




『・・・? どしたの灰崎』


「は!? なにが!!」


『だってなんか顔あか』


「あー!! それよりも!」





咄嗟に別の話題を振ってしまった。

そこから先の言葉は聞きたくない。




『・・・?』


「・・・いや、なんでもねェよ」




んで、自分から話題を振ったくせになんでもねぇとしらを切る。




どうしたんだよ俺・・・。




・・・こんなとき、どうすればいいのかが分からない。



本命というのを作ったことがない俺にとって、これは試練だった。



こんなとき、どうすればいい?

こんなとき、何をすればいい?

こんなとき、何を言えばいい?




いろんな考えが交差している。


勉強もろくにできねぇ俺にだってわかったんだよ



この恋は、本気なんだって。





好きな相手だからこそ、傷つけたくないし、悲しい顔をさせたくない。



女はただのオモチャだと思っていた俺には、乙女心が皆無だということを痛感した。








「・・・んーと、えー・・・

・・・あ」


『え? なに?』



視線をさ迷わせていると、開いた窓から枯葉みてェのが舞ってくる。



それは見事にはちの頭にのる。




何かを考える前に、俺はその頭に手を伸ばしていた───








『!! え、』


「・・・枯葉だよバァカ。なに期待してんだよ」


鼻で笑ってみる。

やっぱり、こういう空気感が俺には合ってるらしい。



それでもいい。



おまえが笑えて、俺も笑えるならそれで。











いつから俺は、こんなことを考える人間になったんだろうか

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