第20章 夢
───黄瀬side─────────┐
やったッスやったッス~!!
今日は朝から気分がいい。
なんせ!
「はちっちの夢、見られたんスよ!」
バン!と机を叩いて訴えかける。
混雑した食堂でも、それはかなりの音量で、周りの人たちはみんなこっちを向いていた。
【虹村】
「・・・・うるせぇよ黄瀬。
少し静かにしろ」
「! でも、キャプテン~!!」
【黒子】
「黄瀬くん、ハウスです」
「俺はワンコじゃないんスよ~!?」
黒子っちにまで宥められ、渋々座る。
【青峰】
「・・・今度はお前だったのか。
どんな感じだったんだよ」
『オトせられなかったろ』
そう呟かれ、小さくうなずく。
青峰っちに噴かれたッス
「でもでも! めちゃくちゃ可愛い子だったッスねー!
一目惚れしちゃったッス☆」
【赤司】
「・・・黄瀬、少し黙れ」
【虹村】
「・・・お前も先輩への態度改めろ」
「ええ!? 1歩譲って、赤司っちの発言は聞くとしても、キャプテンの発言はなんスか!?
今失礼なことしたッスかね??」
いや、原因はわかっていた。
だけど、少し先輩相手に意地悪してみた。
【虹村】
「・・・・・・・黄瀬。」
「ひぃっ・・・、すいませんでしたッス!
だからキャプテン、怒んないでほしいッス~!」
涙目で訴えかけても、ただただ睨まれるだけ。
さすがに背筋が震えた。
「・・・あ、で、えーっと。
・・・なんか、はちっちが立ってて~、それで腕を引っ張って抱き締めたッス」
・・・・え、ちょ、なにこの殺気。
全体から漂ってるけど、赤司っちとキャプテンのところから特に感じる!?