第18章 現実味のある話をしよう
「・・・現実味、ねぇだろ」
【赤司】
「・・・・・・はい。」
案の定、目見開いてやがる
俺でさえ信じられてねぇんだから仕方ねぇか
あいつが、帰ってきてくれたとき、ものすごく嬉しかった・・・
あいつ、忘れてたけどな
【赤司】
「・・・でも、今回は消えてませんね」
「あぁ、そうだな。
でももう、これが終わりだと思った」
【赤司】
「もう、戻ってこないんですね」
「・・・・あぁ。」
赤司の涙。
初めて見た。
かくいう俺も、久しぶりに泣いたけどな
【赤司】
「はち・・・」
壊れ物を扱うかのような手つき。
はちの頬を流れている涙を拭いとり、はちの髪を一房手に取り、いじる。
その手は、いつの日かの自分を見てるよう。
体が消えていないこいつを見て、本当にこれで終わったんだな、そう痛感した。