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【黒子のバスケ】どうしようもなく好きだったから

第17章 多くの天敵



先輩の様子が、おかしい。




さっきも対応が素っ気なかったし。


今日は体調でも悪いのかな?


無理しないように言っておこう



『あ。いたいたー
赤司くん、今日の練習メニューって・・・』


【赤司】
「ん? 今日は虹村さんに任せているよ」


『えっ、あれー?』



なんで? どういうこと?


『んー・・・もう一回聞いてこよ』


やっぱり、今日の先輩はおかしい。






『・・・あ! 先輩!』



私が声を掛けた途端に、空気がピリッとした気がした。


それは、先輩が醸し出している空気がそんな感じに思えて。


・・・なんで?



【虹村】
「・・・なんだよ」


『あ、あの・・・赤司くんに聞いてみたら、今日は先輩に任せているって言ってて・・・』


【虹村】
「・・・そうだったか」


一瞬、震えた。


虹村先輩の目に。



冷えきった冷酷な目。

こっちを見下すような、なにか邪魔くさいものを見ているような目。


そんな目が、向けられていた。



・・・なんでなの・・・?



『・・・先輩、今日体調悪いんですか?
もし、そうなら・・・休んだ方が、』


【虹村】
「放っておいてくれ。
そんなんじゃねえから」



言葉を遮られる。

ズキッと痛む心臓

目の縁が、熱くなっていく・・・



ダメだ、こんなところで泣くな・・・



立ち去っていった先輩の後ろ姿を見て、思った。





──お願い、戻ってきて・・・





私、嫌われたのかな






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