第15章 赤くて熱い
───はちside─────────┐
熱い熱い
頬が燃えそう
体が重い
マグマの中に居るみたい
───!!
底無し地獄の中にいるような感覚がしていたが、おでこに乗せられた冷や冷やする何かによって、快適になる。
『・・・・あれ・・・?』
ここ、どこ・・・・?
なになに?
私、さっきまで何してたっけ?
え、てかここ赤司くんの家!!!?
【虹村】
「・・・・起きたか。大丈夫か」
『え、あ、は、え、虹村さん?』
あれ?赤司くんの家じゃないの?
赤司くんの家に虹村先輩??
はい??
【虹村】
「熱があるなら行くなよな
・・・あ、今赤司はりんご剥いてくれてるぞ」
『え、あ、はい? え、』
【虹村】
「あーあー、もーなにも考えんな!
頭使って熱上がったらどーすんだよ」
そう怒られて、渋々また目を閉じる。
だけど、もう頭が冴えきっていて、眠れる気がしない。
・・・・暇だし、先輩と話してようかな
『・・・先輩』
【虹村】
「あ? だから動くなって・・・」
『なんでここに先輩がいるんですか?』
【虹村】
「・・・通りすがりだよ」
言葉を遮られたことにイラッとしたのか、むすっとして口を尖らせる先輩。
『カラオケ行くって言ってませんでしたか?』
【虹村】
「・・・帰ってる途中だったんだよ」
『赤司くんの家の前、通りませんよね?』
【虹村】
「・・・別になんでもいーだろ!
早く寝ろ!!」
『なっなんで怒ってんですか!?』
それきり、虹村先輩は口を利いてくれなかった。