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Feel me?【ハリポタ長編/ドラコ夢】

第10章 目に映るもの (ドラコ視点)


皇を医務室に運ぶと、マダム・ポンフリーに追い出された。

「…ウォーカー」

「あら、居たの?
 何も言わないから、逃げ出したのかと」

イヤミを言われたが、無視をした。

「無理のし過ぎって何の事だ?」

「……皇の居ない間には、答えられないわ。」

ウォーカーは、柱に寄りかかった。

「何故だ?」

「秘密だもの。」

「女子は…秘密が好きだな。」

僕は天井を仰いだ。
心がざわついた。
ずっとざわめいている…。

「寮に戻るわ。」

「…あぁ。」

ザワザワと、胸の中心が渦巻いた。
ウォーカーが行っても、ずっとざわめいていた。

授業終了の鐘が鳴る。
僕はもう一度、医務室に足を運んだ。
…体が勝手に動いている。

気が付けば、皇の寝顔を座って見つめていた。

彼女の艶やかな髪を撫でる。
細くて、サラサラと指通りが良い。
…止まらない。
僕はずっと頭を撫でていた。


「…ドラコ…」

皇は目をゆっくり開け、名前を呼ぶ。
今更、撫でていた手を引っ込めるワケにはいかなくて。
僕は、皇の頭を撫で続けた。

「…大丈夫なのか…?」

皇は首を横に振った。

「まだ気持ち悪い…」

「そうか…」

僕は立ち上がり、布団を肩までかけ直してやった。

「何をかは知らないが…
 無理は感心しないぞ。」

皇は視線を逸らす。

「好きで…無理してないし、私は無理してる覚えは無い。」

弱々しいながらも、彼女はキッパリと言った。

「…何か欲しいモノは無いか?」

「チェルシーに会いたい…」

皇は小さく呟いた。

「彼女に会ったら、伝えておく。
 しっかり休めよ。」

僕はもう一度、髪の毛を撫でる。
すると、皇は素直に頷いた。
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