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Feel me?【ハリポタ長編/ドラコ夢】

第10章 目に映るもの (ドラコ視点)


「…ラコ…ドラコってば!」

「はっ!?
 パーキンソンか…?」

パーキンソンがブスッとした顔をしていた。

「何だよ…」

「あなたこそ。
 ずっとグリフィンドールの方見ちゃって…」

気が付くと、視界には必ず彼女達がいた。
グリフィンドールのチェルシー・ウォーカーと
スリザリンの皇・イヴ

2人はいつも一緒だから、絶対に視界に入る。
僕は追いかけていた。
2人を。

2人を見ていると、嬉しい反面
とても腹立たしかった。

「ドラコってば、聞いてるの?」

「五月蝿いな。」

パーキンソンはいちいち五月蝿い。
顔を伏せると、誰かが目の前に腰を下ろす。
僕はふっと顔を上げると、目を伏せた皇が居た。

「…皇、あっちで食べないのか?」

「えぇ、今日はね。」

彼女の好物だと思われる
海藻サラダとトースト、オニオンスープを皿に盛り付ける。

「なんだ?
 ウォーカーと喧嘩でも?」

僕はニヤリと笑った。
すると皇は、フンと鼻を鳴らした。

「私とチェルシーがするワケないでしょ」

「喧嘩するほど仲が良い、って聞くけどな。」

僕は呟いた。
多分、皇には聞こえてない。

突然、皇が小さく笑い出した。

「マルフォイ、口のまわりにイチゴジャムが付いてるわよ」

僕は焦った。
必死にナプキンを探し、口を拭うと、ナプキンが赤く汚れた。
皇はまだクスクスと笑っている。

「…笑い過ぎだぞ。」

顔が熱い。

「もぉ、私が拭いてあげようとしてたのに。」

左隣に居たパーキンソンは、そう言った。
こいつは気付いて無かったろうな。
なんせ、イチゴジャムが顔に付いてたのは、右頬だったワケだし。

「あら、それは悪いことをしたわ」

皇は口元を抑えた。
冗談は辞めてくれ。
イチゴジャムを口に付けたまま、授業には出たくない。

「ホント!
 余計なお世話。」

パーキンソンはハムを切って、僕の皿と自分の皿に盛り付ける。
知ってたか、パーキンソン。
お前の好みの食べ物を押し付けられるのも、余計な世話だって。

皇は黙る。
こいつもこいつで、パーキンソンの事信じてる。
僕は自然とため息を吐く。
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