第4章 日常
「丸写しなんか駄目よ。
ちゃんと自分で考えてから。」
皇はそう言うと、両親に手紙を書き始めた。
「拝啓…お父様、お母様…」
「ん?日本語か?」
「あ、うん…お父様は英語が苦手だから。」
「あぁ、日本に住んでるしな。」
マルフォイはレポートに手を付け始めた。
「イヴ、この年表についてなんだが…」
「あ、えぇ。
その時代に関係する本は…」
皇は本を探しに行った。
マルフォイは手紙を見る。
癖の無い、綺麗な字だ。と言うことは、なんとなく分かった。
でも、内容まではさすがに分からない。
「あったあった。
これよ。」
「イヴは文通が好きなのか?」
マルフォイは本を受け取りながら言った。
「え、まぁ…そうだね…」
「僕とする気は無いか?」
マルフォイはニヤリと笑った。
「うーん、考えときましょう。」
皇がマルフォイを軽くあしらって、手紙に戻ったので、マルフォイは肩を竦めレポートに戻った。