第6章 六
エルフには黒子が珍しいのだろうか
晴明は艶っぽい含みのある笑顔を見せると
親指でそっと目元の
黒子をするの手を掴んだ
掴んだ手にぐっと力を入れ
を上から下まで眺める
いつも着ていた麻地の白いワンピースは
ピッタリと体のラインに張り付き
彼女の豊満な胸も白く透けたワンピースから
薄っすらと薄桃色の頂が見える様に
服の意味を失っている
「今のの姿も色っぽいよ」
甘く囁き
掴んだの手のひらに
唇をつけると赤い舌を出しペロリと舐めた
その官能的な姿にドキリと胸が跳ねるも
手のひらの傷の痛さには眉をしかめる
「焦っていては、出来るものも出来ませんよ。」
『ーーーはい』
晴明はもう一度の手のひらに
唇をつけると、グリーンの暖かい光に包まれ
傷口の痛みがなくなった
『っ?!お師匠様それは』
傷が治ったことよりも
その力があればきっと皆んなの力になれる
そう、キラキラとした目を向けてくるに
晴明はクスリと笑った。
「今の符術が完璧になったらね」
『はい!』
は力強く返事をする
『お師匠様は本当に凄いです。
私もお師匠の半分でもみんなの力になれれば‥‥』
「にはにしか出来ないことがある」
そういう晴明の言葉に
訳がわからないという顔で首を傾けるの
水で冷えた頬にそっと手を這わす
温かさを求めるかの様に
受け入れるかの様に、その手にすり寄ってくる
に口角が上がる
「守りたいものがあると人は強くなるんだよ」
そう呟くと、の唇へと
自身の唇を合わせた。
角度を変えて唇を合わせ直せば
晴明の動きに合わせるかの様に
も唇をつきだす
チロリと舌で舐めれば
薄っすらと唇が開き
晴明の舌を受け入れる
彼女の口は驚くほど熱く、驚くほど甘い
エルフの血なのか、ハーフエルフの血なのか
はたまた彼女自身からなのか
甘くとろけそうな口内を
味わうかの様に晴明は無我夢中で舌を動かす
『‥‥っふあ』
甘い息が漏れ
新鮮な酸素を求める様にの口が開く