第4章 四
案内してくれたシャラに礼を言うと
オルミーヌ、安倍晴明、
3人焚火を囲む様に座る
「お師匠さま、何でこちらへ?」
「昼間あった時何か言いたそうにしていたので」
少し気になって、そう言って
昼間とは違う柔らかな視線を
へと向けると
わかりやすくの肩が
びくりと上がる
『あ、あの』
「さんお師匠さまに何か用事が?」
は、膝の上に置いた手のひらを
ぎゅっと強く握りしめる
『私は父の代わりに皆さんと闘いたいと思っています。
何より、信長さん豊久さん与一さんの力になりたい。
でも知識だけでは力になれる限界があります
だから、私も戦いたい!』
『魔術師に、どうか私に魔術を教えてください!』
「えっ?!さん
さんは十分力になってくれています!
それに、3人はさんが戦いの場に
出る事を許すはずがない」
の言葉に、被せるように
オルミーヌが話す。
眉間に皺を寄せ
悲しそうに膝に握った拳へと視線を
落とすの肩に安倍晴明が
優しく手を置く
が顔を上げると
力強い瞳と目があう
「少しエルフ達や信長さん達と離れてしまうことになりますよ?」
「お師匠さま?!」
驚くような声を上げるオルミーヌの
言葉を流しはそれでも構わないと
了承する
「なら、夜が明けたら信長さん達に
話さなければいけませんね」
「さん本気ですか?」
心配そうにこちらを伺うオルミーヌに
は、ニコリと艶っぽい笑顔を見せると
『ありがとう』と、オルミーヌの手を握る
『心配してくれて、ありがとう
これからは、ご指導お願い致します先輩』
そう言って笑うに
オルミーヌは涙腺が緩み、勢いよくへと抱きつく
『わっ』
バランスを崩さないように受け止める
の胸元へオルミーヌは顔を埋める
とくりとくりと規則的になる心臓の音に耳を傾けながら
初めて会ったときの生気のないの
瞳を思い出しじわじわと目頭が
熱くなっていくのを感じる
「私は貴女の笑顔が大好きです」