第4章 四
皆が寝静まった頃
オルミーヌと2人水浴びをする為
川元へ火を灯す
「あったかいお風呂に入りたいものですね」
早々と身体を流しタオルで身を拭き
着替えの服に着替える
身体を手でこするように温めながら
至極寒いという反応をするオルミーヌに
はクスリと笑う
『そうですね、でも夜の川もすごく綺麗ですよ』
そう言って、まだ1人川へ飛び込むの姿は
月明かりの青白い光に照らされて
神秘的なまでに美しく目に映る
オルミーヌは焚き火にあたりながら
そんなの姿にうっとりと溜息を漏らす
「ーーーー美しい」
オルミーヌは声の方へと振り向くと
焚き火の柔らかい光の所為なのか
ほんのり顔を赤く染めた様に見える安倍晴明が
立ちすくしている
「お、お師匠さま!」
「ー」
安倍晴明の後ろから、
の名前を呼ぶ声が響き
シャラがタオルを手に持ち
が泳ぐ川へと向かう。
手を引きタオルをかける様は
初めてではないようで、2人の親密さがわかるようだ
『シャラ、ありがとう』
「風邪ひくぞ?」
そう言って水によって重量を増した前髪を
指で掬い耳へとかけるシャラの手を
はくすぐったそうにするものの
素直に受け止める
タオルで身体を隠しながら
シャラが連れてきた人物へと目を向ける。
『安倍晴明様‥‥』
その声にハッとした様にオルミーヌが
へと洋服を持って駆け寄る
「とりあえず着替えて!
火の近くで話しましょう!風邪ひいちゃいますから」