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【HQ】1年シンデレラ

第16章 驚きの事実


驚きすぎて言葉を失う。

『だって、忙しい及川さんが、岩ちゃんに会いに来てあげたんだよ?俺を構ってくれても良くない?』
『別に会いに来てくれなんざ、頼んでねぇよ。ガキかテメェは。』

耳に当てたスマホからは、またさっきと同様にコントのような言い合いが聞こえてきていた。

『あーもう。五月蝿ェ。後で相手してやっから、少し黙れ。…で、何か用か?』

強引に及川徹との話を終了させて、私の方に声を掛けてくれる。
クソ川が誰かも、その人との関係も気になってはいたけど本題ではない。

「…あの、助けて頂いたお礼に今度お食事でもどうですか?」
『それは気にすんなって。礼はいい。』

やっと、話を本筋に戻せた気がしたけど、お断りされた。
まぁ、留守電にもそう吹き込まれていたし、これくらいは予想の範疇内。

だからって何もしないのは嫌だから、少し考えがあった。

「…明後日とか、夕方からお時間ありますか?とても良い雰囲気の和食処があるんです。この間、連れていって頂いたんですが、揚げ出し豆腐が絶品で。
個人的に、また行きたいんですが、1人で入る雰囲気じゃないので良かったらお付き合いして下さいませんか?」

断りを聞かなかったフリをして、勝手に話を進める。
お礼をしたい、じゃなくて、付き合って欲しい、なら乗ってくれるんじゃないかと思った。
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