第8章 あなたの笑みを誰も知らない
ここ数日のことをグチグチ優に説教された
「…仁聞いてます?」
「……ああ。」
「あいりあなたもですよ?」
『はい…。』
正座が辛い…どうして私だけ正座なのか…
仁はソファーの上でふんぞり返っているのに…
…カーペットフワフワだからまだマシか…。
「なぁ…例の件仁に伝えなくていいのか?」
珍しく海斗が助け船を出してくれた
「そうでした…あいりも一緒に聞いてください」
仁のソファーまで移動する
『うわっ…』
…しかし足が若干…いやかなり痺れているため仁に突っ込んでしまった
「…大丈夫か?」
『…ごめん…けがしてない?』
私の腰を支えて起こしてくれる
仁と目が合い顔が近付く…
「ゴホンッ…そろそろいいですか?」
それを阻止する優は胡散臭い咳払いをする
「あなたたちが籠城している間に2つほど問題が起きました…」