第4章 番外編①
新side
ガソリンスタンドのバイトからの帰り道
今日は給料日で何に使おうか迷っていた
いつもよりバイトを頑張った分少し多めに入った給料
バイクいじりてぇし財布も欲しい
そんなことを鼻歌交じりに考えていると前を歩く女がいた…両手にすごい荷物を持って…
袋を見ると商店街に行ったことが分かる
重そうな荷物にふらついてやがる
右によろよろ~左によろよろ~
どんだけ買ったんだよ…
いつもなら無視するが気分が良かったため声をかけた
「持ってやろうか?」
振り帰った女は俺が今まで見た中で一番の美人だった
長いまつげに綺麗な瞳…儚げな印象でかなり整った顔をしていた
『どちら様ですか?』
俺を警戒するように顔を顰めた
大抵のやつらは俺の顔と名前を知っている
キャーキャーうるさい女たちが多い中でこの冷えた対応…
おもしれぇ女だと思った
荷物をその女(あいり)の家まで届けた
警戒心を持たれないように振る舞う
荷物を置き帰るとき
『ありがとう。またね』
笑顔で手を振る彼女に俺は落ちた
“またね”か…
クソ可愛すぎんだよ!!