第2章 とりあえず逃げたいです
『ちょっと、待って』
「待たねぇよ」
ギシリ
ベットが揺れる
私は後退するが背中が壁にあたり
もう下がれない
『お願い、久しぶりだから優しくして?』
彼はどんどん私との距離を詰めていく
獲物を狙う肉食獣のような目をしていて流石に怖い
「‥フッ」
彼は口元を軽くあげ笑い私の手首を掴んだ
『ちょっ、仁!一旦落ち着いて話さない?』
「無駄な足掻きだな
獲物を前にして落ち着つける訳がねぇ
それが気に入ってる女なら尚更な?
俺から逃げたよな?捕まったらどうなるか分かって逃げたんだろ?
あいりお仕置きだ…」