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あなたにだけは囚われない!【R18】

第16章 温厚な人ほど怒ると怖い


私のお父様、お母様からすでに到着していると連絡があったわ

「橘様ですね?お待ちしておりました」

女将や従業員が並んで出迎えられる

「挨拶はいいわ。早く部屋に通しなさい」

橘家は桜宮の傘下
遅刻なんて体面が良くないわ

まぁ、そんなこと気にするのも今日で終わり
明日からは桜宮になるの、隣には素敵なあのお方

「入るわよ」

スー

襖を開けると座っている両親

「あら、遅いじゃない」

「愛、その着物やっぱり似合うな。流石私の可愛い娘だ。桜宮家も絶対お前を気に入るはずだ」

「当たり前ですわ」

お父様には仁さんにまとわりつくあの女のことを報告済み
やっぱり私の可愛さはあの女と比べものにならないのね



その後、仁さんと仁さんのご両親が部屋に入り、言葉を二言三言交わしその場はお開きになった。

仁さんはずっと黙って私を見ていらっしゃったわ。
意外と彼は奥手なのかしら?
目は合うのに喋らないの。

まぁ、いいわ。それなら私が女性というものを1から教えてさしあげますわね。




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