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あなたにだけは囚われない!【R18】

第10章 立ち止まってもいいですか?


「おはようあいり!」

『おはよう夏海、課題やっ……てないね?その顔は』

「あいり~!助けて数学終わらないの!」

夏休み明けの初の授業

この学校は多額の授業料、寄付金、があるためか
夏では教室だけでなく廊下、トイレ、体育館まで冷房が効いている。
世間ではCO2排出量だ何だのってうるさいけど、この学校はお構いなしにどんどん排出…

『…快適すぎる…』

隣は必死で私の課題を写す夏海…

でもこの“普通科“では珍しいことではない

周りを見渡せばいつもはスマホや化粧しかしていない生徒も、今日はシャーペン片手にカリカリ書き写す

5科目出たら“5人で分担しよう“という流れが普通で、ひとりで全てこなす生徒は少ない…


「おはよう、やってるなー元気にしていたか?」

担任のドンキーが入ってきて急に彼の周りだけ、温度が1,2度上がった気がする

「あまり関係はないが特別科にひとり転校生がいるぞ~
そんな事よりも、課題は終わったか!?これ出さなきゃ進級できねぇぞ~!放課後までに全員提出だ!写すのはダメだぞ!分かんねぇなら俺に聞け!」

“以上!終わりっ!”と言って出ていったドンキー


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