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ひとつ屋根の下【気象系BL】

第16章 パパと呼ばないで!?(3)


翔「あんな小さな子供が人の気持ちをくみ取る事が出来るのに、大人のあんた達は何故出来ない!本気で雅紀の事が好きなら、大事な人に迷惑かけるなよ!」

雅「翔ちゃん、もう良いよ」

女客①「…雅紀くん…あたし達迷惑だった…?」

雅「え?あ、それは…」

翔ちゃんの言葉が相当堪えたのか、今までとうってかわってしおらしくなってしまった

女客②「あたし達が雅紀くんの事好きなのは迷惑…?」

雅「そんな事はないです!」

女客②「ほんと?」

翔「…人を好きになるのは自由です。あなた方みたいに外見が好きでも悪い事ではありません。俺の知ってるやつにもいますよ、ひとめぼれしたってやつ」

・・・翔ちゃん、それって俺の事だよね…

翔「本気で人を好きになったら、やっぱり自分の事も好きになって欲しいと思うのも当然です。でも、自分の気持ちをただ押し付けるだけでは、迷惑にしかならない場合もあるんです」

女客①「…うん、ごめんなさい…」

女客②「雅紀くん…ごめんなさい」

雅「いいえ、あなた達の気持ちはすごく嬉しいです。他のお客さまのご迷惑にならない様にしていただるなら、また何時でもおこしください」

女客②「うん、ありがとう雅紀くん」

女客①「翔くん…ごめんね」

翔「謝るのは俺じゃなく、ご来店のお客さまにお願いします」

女客①・②「皆さんごめんなさい」

その時店内からは「大丈夫だよ」とか「頑張って」←何に?とかあちこちから声が掛かっていた

翔「お客さま」

女客①「え?」

翔「突然、大声で失礼な事を言って申し訳ありませんでした」

そう言って翔ちゃんは深く頭をさげた

女客①「翔くん、頭上げて!」

女客②「そうよ!あたし達が悪かったんだから!…また来ても良い?」

翔「…また何時でもおこしください。お待ちしてます」

顔をあげ、ニッコリ微笑んだ翔ちゃんを見て「翔くんって綺麗ねー」って言いながら帰っていった

雅「翔ちゃん…誰彼構わず色気をばらまくのやめてよ…」

翔「…お前、何言ってんだ?」

・・・はぁー…これだから無自覚は困るんだよなー…

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