第14章 パパと呼ばないで!?(2)
~智side~
潤「そっか…手紙にはそんな内容が…」
さくらちゃんを寝かしつけて、事情を知らない潤に説明して今後の事を話し合っていた
翔「…やけに落ち着いてるな潤…お前も雅紀みたいに激昂すると思ってた」
潤「ん…ただ手紙の内容を聞いただけだったら、俺も同じ事言ってたと思う…」
和「何かあったんですか?」
潤「智兄さんに頼まれてあの子に『何が食べたい?』って聞いたんだ…けど、さくらちゃん何て言ったと思う?」
智「何か妙な物リクエストしたのか?」
潤「ううん…『わかんない』って…」
わかんない?食べたいものが思いつかないってだけか?
雅「メニューの字が読めなかったんじゃないの?」
潤「メニューは見せてないよ…『ハンバーグとかスパゲッティは好き?』って聞いても首を振るんだ」
和「ただ単に嫌いなだけでは?」
潤「いや…ハンバーグもスパゲッティも知らない…って」
雅「は!?知らないってなんで?ハンバーグとかって子供の大好物じゃん!」
翔「…もしかして…食べた事がない…っていう事?」
潤「…うん…」
いったいどういう事なんだ?
潤「気になって話を聞いてみたんだ。そしたらどうやらさくらちゃん、食事らしい食事した事がないようなんだ」
和「まさか…虐待…?」
その事には潤は首を振った…
潤「おそらく、食べる物がなかった…って事だと思う…母親は朝から深夜まで働き詰めでほとんど家に居なかったらしいし、用意してある食事は本当に質素な物だったらしい…」
その話を聞いて、俺達は言葉を失った…