第116章 retaliation(1)
渡「腕を見てみろ」
男に言われ腕を見ると、見たことのない時計がついていた
渡「その時計は爆弾だ」
翔「なっ…爆弾!?」
まさか!何でそんな物が俺の腕に!
俺はその時計を外そうと手をかけた
渡「止めた方が良いぞ。ソイツは鍵がないと開かないし、無理に外そうとすると起爆装置が働いてその場でドカンだ」
翔「…くっ…ゲームだと言ってたな…これがそうか?」
渡「そうだ。爆弾が爆発するのは今から1時間後…それまでに鍵を探してその時計を外せばお前は助かるが、でなければお前は死ぬ」
コイツ…人の命をゲームの対象にしやがって…
翔「ならこの足枷を外せ!」
渡「その足枷に番号がついてるだろ」
見ると足枷には4桁のテンキーがついていた
翔「…4桁の数字を入力すれば外れるって事か…」
渡「そう言う事だ。因みにその足枷の裏に鍵の隠し場所のヒントを書いている」
…やっぱりこれを外さないといけないのか…
渡「急いだ方が良いぞ?でないと関係ない人間がこの船には何百人と乗ってるからな」
翔「船!?ここはフェリーなのか!?」
渡「そう言う事だ」
翔「お前何馬鹿な事してるんだ!関係ない人々を巻き込んで!お前だって逃げられないんだぞ!?」
渡「まだ出向前だから俺は降りるだけだ。ああ、それからその番号は入力出来るのは3回だけだからな。もし3回失敗すると外せなくなるぜ」
3回まで!?
渡「じゃあな。気の毒にな、便利屋なんて商売をしなければ長生き出来ただろうに。せいぜい後悔してろ、便利屋を始める前に戻りたいってな」
翔「待っ…!」
男はそう言って部屋を出ていった
俺がこの爆弾を外す事が出来ないと…俺だけじゃなく何の関係もない人々が犠牲になる!