第98章 明けない闇、新たな光(4)
~翔side~
朝早く、広野さんから連絡があり智くんは出掛けていった
その間俺はたまってると思ってた調査資料の整理をしようとパソコンを立ち上げたら…
翔「…ほとんど終わってる…」
智くんと雅紀はパソコンは殆ど使えないし、潤と和也にしたって自分の事で手一杯のハズだし…
…って事はやっぱり俺がやったのか?
翔「この辺りの依頼、記憶にないな…」
俺は記憶にない依頼を確認していた
すると
<コンコン>
翔「はい」
あれ?お客さん?
おかしいな…入り口には「本日休業」の立て看板出してたんだけど…
不思議に思ってると、入ってきたのは
翔「…岡田さん」
岡「よう翔」
岡田さんがコーヒーを乗せたお盆を持って入ってきた
岡「ちょうど潤が持って上がろうとしてたから。ほら、差し入れ」
翔「あ、ありがとうございます」
俺は岡田さんからコーヒーを受け取りソファーに座り、岡田さんも向かい側に座った
岡「…大ちゃんから聞いた…記憶戻ったんだって」
翔「あ、はい。色々とご迷惑お掛けしました」
岡「記憶喪失の間の事は忘れてるっていうのは本当か?」
翔「…すみません…そうみたいです…」
岡「…俺が言った事…覚えてるか?」
翔「え?」
岡田さんが言った事?それって記憶喪失の間に聞いた事だよな…
岡「いや…良いんだ、思い出さなくて」
翔「…すみません…」
岡「気にするな、大した事ではないから。じゃあ俺は帰るよ。またな翔」
翔「はい…」
そう言って岡田さんは帰っていったけど…本当に良かったんだろうか…
岡田さん…少し寂しそうだったけど…