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ひとつ屋根の下【気象系BL】

第96章 明けない闇、新たな光(2)


和「…何が目的だ…?」

海「解りきった事…大野グループ会長の座だ…お前が会長に口添えすれば嫌とは言わないだろ」

つまり会長候補に戻してくれって事か…

和「悪いがお断りだ」

海「…何だと…?良いのか?潤が『大野』からいなくなっても…」

和「好きにしろ。潤くんは自分の力であの店をあそこまでにしたんだ…例え大野でなくなっても、潤くんなら大野を越える事だって出来る…その事はお爺さんも認めてるから会長候補にしたんだ…潤くんがいなくなったら逆にデメリットしかないだろ」

海「…くっ…」

宛が外れた海里は明らかに動揺している様だった

和「お前みたいに人を蹴落とす事しか考えてない奴は候補から外されて当然だ。自分の力量を考えろ。海外企業の社長でも勿体ない…」

海「何だと!!」

和「ぐっ…!」

俺の言葉に逆上した海里は俺の身体をソファーに押し付けてきた

海「いい気になりやがって…お前も翔と同じ目に遭わせてやる」

そう言って海里は俺のモノをズボンの上から強く握った

和「あっ!や…止めっ…!」

海「へぇ…いい顔するじゃないか…楽しませてくれよ?和也くん?」

嫌だっ…気持ち悪い!

潤くん…潤くん!

和「潤くん!」

潤「和ーーーっ!!」

…え?潤…くん?

俺の叫び声が聞こえたのか潤くんが飛び込んで来た

潤「和を離せ!」

<バキッ!>

海「うぐっ!」

潤くんは海里を俺から引き離すと顔面を殴っていた

潤「和大丈夫か!?」

海「お、覚えてろ!」

海里は殴られた顔を押さえながら逃げ帰った

和「潤くん…どうしてここに?」

潤「智兄さんが二宮が何してくるか解らないから、和も一人にしない方が良いだろうって言ってたから…」

智兄さん…時々鋭いよな…

潤「でも良かった…和が無事で…」

そう言って潤くんは俺を抱き締めてくれた

和「ありがとう…潤くん…」

その時俺は自分の言った事でふと思い立った

ー潤くんがいなくなったら逆にデメリットしかないだろー

…もしかして翔兄さんも…?

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