第94章 譲れない気持ち
~雅紀side~
雅「ヨーシ終わったー!」
店主「何でも屋さん、どうもありがとうございました」
依頼で新装開店するお店の準備の手伝いがやっと終わった
雅「いつオープンなんですか?」
店主「来週明けです。ぜひご兄弟皆さんでお越しください」
…ご兄弟?
雅「…俺、兄弟の話した事ありましたっけ?」
店主「いえ。でも有名ですよ?大野何でも屋のご兄弟は。うちのスタッフにもファンが多いですから、オープンに来ていただけたら皆張り切りますよ」
雅「はぁ…ありがとうございます…」
…別に俺達芸能人じゃないけど…(和以外は…)
変な気分のまま、事務所に帰ろうとしていた所に
岡「よう、雅紀」
雅「え?岡田くん」
岡田くんが車の近くに立っていた
岡「近くを通ったらお前の車が止まってたから待ってたんだ」
雅「何?仕事休みなの?」
岡「いや、今日はこれから。ほら」
そう言って俺に缶コーヒーを投げてきた
雅「あ、ありがとう…」
…何だろう…俺を待ってたって事は何か用事があるんだろうけど…
岡「…翔に会ったよ」
雅「え?」
岡「街中で偶然会って逃げられた…気になって大ちゃんの所に行ったら記憶喪失だって聞いた」
雅「…うん…」
…そっか…岡田くんにはまだ説明してなかった…
岡「そこで宣戦布告にきた」
雅「…は?」
岡「翔がお前との事も忘れてるって事は、俺にもチャンスがあるって事だからな。遠慮なくアタック出来るよ」
雅「え!?」
岡「安心しろよ。以前みたいに無理強いはしないから。じゃあな!」
そう言って岡田くんは爽やかに帰っていった…
…今までだって遠慮なんてした事なかったじゃん…