第89章 望まぬ指令(4)
~潤side~
潤「…おかしいな…」
翔兄さんが買い出しに出掛けて2時間が経過していた
和「そんなに買い物を頼んだ?」
潤「いや…少しだけだよ。スーパーで全て買えるものしか頼んでないし…」
…何かあったのかな…
潤「俺近くを探してくる」
和「俺も行こうか?」
潤「いや、和はここにいてくれ。入れ違いで翔兄さん帰って来るかもしれないし…店は準備中にしていくから」
和「わかった。気をつけて」
俺は店からそのまま真っ直ぐスーパーへ向かった
いつも30分から1時間もあれば帰ってくるのに…
急ぎスーパーへ向かっていたその時、背後に人の気配を感じて振り向いた
「!?」
潤「…何ですか?あなた方は…」
振り向くとそこには見たことのない男が2人立っていた
「おい…こうなったら腕ずくで連れていくぞ」
何だ?こいつら…
男が俺に近づいて腕を振りかざし明らかに俺を殴ろうとしていたから、その腕を掴み殴り返した
「うぐっ!」
潤「悪いが急いでるんだ。お前らに付き合ってる暇は…」
「…兄貴がどうなっても良いのか?」
!?兄貴…まさか!
潤「お前ら!翔兄さんをどうしたんだ!?」
するともう1人の男がニヤリと笑い
「知りたければ大人しくしていろ」
そう言って俺の腕を縛り車に押し込んだ
暫く走って何処かの倉庫に到着し、車から降ろされ中に入ると何か音が聞こえてきた
「何だ…海里さんまだヤってんのか」
訳もわからず奥まで行くとそこには
海「…っ…良いぜ…翔…」
翔「やあっ…あっ!ああっ!」
海里に無理矢理組み敷かれた翔兄さんがいた