第86章 望まぬ指令(1)
海「良いのか?俺に楯突いて…俺が会長に一言言えばお前を大野の籍から外すことだって出来るんだぜ?」
翔「好きにしろ。お前の一言にそんな荘厳が…」
そう言うと海里は何故かニヤリとして
海「俺が一言、お前が以前男娼をしていたと会長に言ったら…?」
翔「!?」
何故コイツがその事を!?
海「色々調べさせてもらったよ…お前が孤児だって事とか男娼をした事があるとか…」
そう良いながら海里は俺の尻をソッと撫でてきた
翔「!止めろ!!」
俺が海里の手を払い除けると、俺の腕を掴みそのままソファーに押し倒された
翔「…つっ…!」
海「俺も楽しませろよ…そうすれば黙っててやるからさ…」
そう言いながら海里は俺のシャツの中に手を入れて胸を擦りだした
翔「っ!やめ…!」
腕を伸ばして海里の身体を離そうとした時
和「おじいさんに言っても無駄ですよ?もう全て話してますから」
…え…?
海「!?」
事務所の入り口に雅紀と和也が立っていた
雅「翔ちゃんから離れろ!」
海「うわっ!」
雅紀が海里に掴みかかってきた事で海里は慌てて俺から離れた
海「ちっ!邪魔が入ったが俺は諦めないからな翔」
そう言って海里は帰っていった
雅「翔ちゃん大丈夫?」
翔「あ…ありがとう…それより和也…」
和「はい?」
翔「さっき言ってた、会長は俺が男娼をしていた事を知ってるって…」
和「ええ…おじいさんは嘘と隠し事が嫌いな方なので、前もって全て話しました…だから心配は…」
翔「…あり得ない…」
雅「?翔ちゃん?」
そこまで知っていながら何故俺を後継者候補に…
本当に大野会長は何を考えてるんだ…