第71章 忘れられぬ想い(2)
とりあえず、ハルは葛城さんに連れて帰ってもらったけど、こっちはまだ問題が残っていた…
翔「あれ?智くん、他の3人は?」
智「潤はさっきのハルってやつがいて仕込みが間に合わなかったからまだやってる。和也と雅紀は多分部屋じゃないかな」
翔「そっか…」
…悪いけど、和也の方は潤に任せるか…
俺はそのまま雅紀の部屋に行った
<コンコン>
雅「…はい」
翔「雅紀…俺だけど…入っても良い?」
雅「…どうぞ」
…雅紀…いつもより声が沈んでる…
部屋に入ると、雅紀はベットに腰かけたままうつ向いていた
雅「何?翔ちゃん…」
翔「…さっきはごめん…」
雅「・・・」
翔「雅紀…俺の事心配して言ってくれたのに…でも」
雅「翔ちゃん」
翔「え?」
雅「何で依頼受けたの?俺の言った事、解んなかった?」
翔「雅…紀…」
雅紀はうつ向いたまま、静かに話し出した…
雅「俺は翔ちゃんにこれ以上傷付いて欲しくない…だから止めたのに…何で俺の言った事解ってくれないんだよ!!」
翔「・・・」
雅「翔ちゃん…あの人の事…好きなの?」
翔「違っ…!!」
そんな訳ない!俺が好きなのは…
雅「…もう良いよ…悪いけど、一人にしてくれる?」
翔「雅紀…」
雅「頼むから出てってくれ!!」
翔「・・・」
俺は何も言えず、そのまま雅紀の部屋を出た
翔「…うっ…雅…紀…雅紀…」
俺は溢れる涙を止められなかった…