第68章 プロポーズ大作戦!(3)
松「…で、お前の返事は?」
智「え?俺?」
松「俺はずっとお前の事が好きだった…お前は?」
智「俺は…」
俺の気持ち…俺の松兄への気持ちは…
松「…ごめん、突然すぎたな…良いよ返事は」
智「あ、いや…その…俺も松兄の事、好きだよ」
松「え?」
智「でも、よく解んないんだ。俺の気持ちは、松兄の気持ちと同じものなのか…だから松兄…悪いけど返事は待っててくれ。必ず答えを出すから」
松「ああ、わかった」
ごめんな松兄…
松「でも、まぁ縁談がなくなっただけでも良かったよ」
そういえば…もしかして…
智「それって、松兄がジイチャンに掛け合ってくれたからか?」
松「んー…まぁ結果的にはそうなったけど、俺をたき付けてくれたのは翔のお陰だな」
智「え?翔くん?」
松「ああ。昼頃突然話があるって来たんだけど…」
ー数時間前ー
翔『今日智くんのお見合いがあります…止めないんですか?』
松『…俺に止める権限はない…』
翔『俺にはあります。俺と潤は智くんのお陰で今があるんです。その智くんが大変な目にあっているのを見過ごす事なんて出来ません』
松『…俺も会長には恩義がある…その会長の恩義に背く事なんて出来ない』
翔『好きな人を傷付けてまで守る恩義って何ですか!?本当に受けた恩を返したいなら、言いなりになるんじゃなく、自分の力で返したらどうなんですか!』
松「…って言われて、今俺に出来るのはここのホテルを今以上にする事だなと思ったんだ」
翔くん…俺のために…