第64章 家族になろう(10)
あれから数日後、星児と輝が霧島さん夫婦とA県に行く事になり、俺達は見送りのために駅に来ていた
伯父「色々とありがとうございました」
智「子供達をよろしくお願いします」
伯母「星児くん、輝くん。お兄ちゃん達にご挨拶は?」
星・輝「・・・」
翔「星児、輝…元気でな」
星「翔兄ちゃん…」
輝「ふぇ…」
星児に手を引かれていた輝は、泣きそうな顔をしていた
翔「輝…泣いてちゃ駄目だろ?また何時でも会えるんだから…」
輝「翔兄ちゃーーーん!!」
輝は泣きながら俺にしがみついてきた
星児も泣きそうな顔をしていたが、グッと我慢していた
星「ほら、輝行くぞ!」
輝「ひっく…うん…」
伯父「それでは…」
和「お気をつけて」
雅「星児!輝!元気でな!また、ゲームしに来いよ!!」
潤「良い子にしてるんだぞ」
星児と輝が列車に乗る寸前、突然星児が振り返り
星「翔兄ちゃん!!」
翔「え?」
星「本当にありがとう!!離れ離れになっても、俺達『家族』だよね!?」
翔「星…児…」
その時、発車のベルが鳴り響いた
翔「もちろんだ!!俺達は『家族』だよ!!」
星「また帰ってきて良い!?」
翔「何時でも待ってるよ!!」
星児と輝は眼に涙を溜めながら、笑顔で手を振っていた
そして、電車は走り去っていった
雅「…良かったね、翔ちゃん…」
翔「ああ…」
星児…輝…
お前達に会えて本当に良かった…
ありがとう…幸せにな…