第58章 家族になろう(4)
~翔side~
星児と輝を連れて家に戻り、皆に俺の思いを伝えた
二人を父親の元に帰すつもりはない事、もし許されるなら俺が二人を育てたい事、そうなった場合、皆に迷惑がかかるからこの家を出ようと思ってると…
でも和也が
和『ここを出て家事が全く出来ない翔兄さんに、二人を育てる事が出来るわけないでしょ!育ち盛りの子供にコンビニ弁当を毎日食べさせるつもりですか!?』
…そんな事を言われて、ぐうの音も出なかった…
智『翔くん…迷惑なんて事全くないんだぞ?一人で抱え込もうとしないで、俺達を頼って良いんだよ』
智くんからそう言ってもらい、その優しさが嬉しかった
その後岡田さんから、父親は今警察から事情聴衆を受けていると聞いた
児童虐待の容疑が固まれば…
俺はそう願わずにいられなかった
あの日から数日後、俺は事務所で書類整理に追われていた
<~~~♪>
ーあ…電話だ…ー
なんでも屋の電話が鳴っていた
翔「はい。大野なんでも屋です。」
『・・・』
翔「?もしもし?」
あれ?携帯の電波が悪いのかな?
一度切った方が良いのかな…
そう思い、電話を切ろうと手を伸ばしたその時
『…あんたが俺の息子を誘拐したのか?』
翔「…え?」
息子を誘拐…?もしかして…
翔「あなたが星児と輝の…」
『そう…父親だよ』
まさか父親から電話があるとは思ってもみなかったから、俺は驚きを隠せなかった