第49章 この命に代えても…(3)
~智side~
和也からの連絡で、病院に駆け付けた
その時、話を聞いていた依頼主の柿本さんも行くと言って聞かないので、一緒に来ていた
和「あ、智兄さん」
智「翔くんは!?」
和「まだ手術中です…出血が多かったので、ちょっと危険な状態のようです…」
智「そうか…雅紀は?あいつは大丈夫なのか?」
和「大丈夫です。翔兄さんが庇ったお陰で怪我はないようですけど…」
その時、和也の表情がくもった
智「…何かあったのか?」
和「…その…落ち込みようが酷いんです…潤くんが側についてますけど、まるで表情がなくて…私達の言葉も聞こえていないみたいなんです」
智「兎に角、行ってみるよ」
そのまま手術室の前にいる雅紀の様子を見に行くと、和也の言う通り椅子に腰掛け、まるで表情がない雅紀の姿があった
そんな雅紀を見た柿本さんが
柿「ごめんなさい!!」
突然頭をさげて涙を流しながら謝罪してきた
柿「お、俺があんな依頼したばかりにこんな事に…本当にすみません!!」
智「柿本さんのせいじゃありませんから…」
潤「智兄さん…いったいどういう事?」
智「柿本さんは、脅されて雅紀に飼い犬の散歩をさせたんだ…恐らく家に缶詰め状態だったから…」
その時、岡っちが他の警察官と一緒にやって来た
岡「柿本さん…ですね」
柿「え?あ、はい」
岡「警察ですが、あなたを脅してきたという人物について聞きたい事があるんですが、よろしいですか?」
柿「はい」
柿本さんは警察官と一緒に行った