第46章 和也の気持ち(8)
~潤side~
三日前、頭を殴られた事で俺は病院に運ばれて、検査の為そのまま入院となった
その間、三枝勝彦と透はひき逃げと事故の隠蔽で逮捕され、警察も事故を揉み消そうとしたことでマスコミから叩かれていた(まぁ当然の事だけどな)
でも、俺は事故にあってから三日前までの記憶が全くないから、今回の事も全て翔兄さんから聞かされていた
…俺、本当に記憶喪失だったのか…?
そんな中、俺は本日無事に退院でき、今翔兄さんの運転で帰宅していた
翔「とりあえず良かった、無事に退院できて…頭を二度も強く打ってるから心配だったよ」
潤「ごめん…心配かけて…でも俺、ここ2ヶ月位の記憶がないんだよな…」
翔「記憶喪失の間の記憶って、戻った時には失なってる事が多いって聞いたことがあるからな…」
…俺、変な事したり言ったりしてないよな…
そんな俺の気持ちに気づいたのか翔兄さんは
翔「大丈夫だよ、潤。記憶喪失の間もお前は変わらなかったよ」
潤「…うん…ありがとう…」
翔「さて、着いたぞ」
自宅前に着いて車から降りると、記憶がないからか凄く懐かしい感じがした
翔「潤、先に上がってて良いぞ。俺車を戻して荷物持っていくから」
潤「うん」
俺は、久しぶりに自宅のドアを開けた
潤「ただいまー」
<パーン!パーン!>
「退院おめでとーーー!!」
家に入った途端、クラッカーが鳴り響き皆が出迎えてくれた
潤「あ…ありがとう…びっくりした…」
雅「潤、お疲れ!早く上がれよ」
潤「う、うん」
雅紀兄さんに手を引かれリビングに入ると、そこにはご馳走が所狭しと並んでいた
潤「え?何このご馳走…誰がこれ…」
松「よう、潤!退院おめでとう」
潤「ま、松岡さん!?」
え!?もしかして松岡さんが用意してくれたの!?