第44章 和也の気持ち(6)
一日の仕事の流れを一通り見ていって、今日の所は終わりとなったけど…
男使用人①「へぇ、大野さんと二宮さんは友達同士なんだ」
男使用人②「サトちゃんと和ちゃんでいいよね?休みの日はどうする?良かったら映画でも見に行かない?」
男使用人③「天気が良かったらドライブに行こうよ。俺絶景スポット知ってるんだ」
…さっきからずっとこんな調子なんだよな…
和「すみません…今日はちょっと疲れたんで、部屋で休ませてもらえますか?」
男使用人①「あっ、ごめんね。疲れてるなら、何かお茶でも持ってくるよ」
智「お気遣いなく…大丈夫なので。和、行こう」
俺と智兄さんは包囲網を掻い潜って部屋に逃げ込んだ
智「あー…疲れる…」
和「智兄さん、女装初めてだから余計疲れるでしょ。どうぞお先にシャワー浴びて下さい」
智「そうさせてもらうか…」
和「はい、どうぞ」
とりあえず入り口の鍵は掛けたから、俺も女装を解いてくつろいでいた
暫くすると、智兄さんがシャワールームから出てきた
和「あれ?もう良いんですか?」
智「ああ、サンキュウ。気持ち良かったー」
和「では、私も…」
俺もシャワーを浴びて今日は休もうと思った所で、LINEが届いた
和「あ、翔兄さんからですね」
智「そういえば、翔くん達も女の使用人達に囲まれてたな…無事に部屋に戻れたのか?」
和「みたいですね。向こうも三人同じ部屋になったみたいですし、調度良かった…え?」
智「どうした?」
和「…明日からの配属場所なんですが、潤くんが三枝透の車管理を任されたらしいです…」
智「え!?」
…明らかに潤くんを警戒してる筈なのに…どうして…?