第44章 和也の気持ち(6)
~和也side~
俺達は三枝邸に調査のため、泊まり込みできていた
…潤くん、大丈夫って言ってたけど…やっぱり気になるな…
智「…ず…おい和!」
和「え!?あ、はい」
潤くんの事を考えていたら、隣にいた智兄さんに呼ばれた
智「何ボーっとしてるんだ?しっかりしろよ」
和「あ…すみません…」
いけない、いけない!集中しないと、皆に迷惑が掛かる
智「とりあえず、新人は向こうで説明があるらしいから行くぞ」
和「はい。でも智兄さん、結構似合ってますね。その格好」
智「ん?そっか?」
今回、仕事の配属場所が男女別になるため、女装した俺一人では危険だ言うことで、あと一人変装(女装)して調査することになったけど、翔兄さんが…
翔『ゼーッタイ嫌だ!!大体俺みたいな体格で声が低い女性なんておかしいだろ!!』
…と言うことで、智兄さんに白羽の矢が当たってしまったけど…特に嫌がってる風には見えないな…
「あ、あなた方ね?新しく入ったのは…えーっとお名前は…大野サトさんと、二宮和さんね?」
和「はい。宜しくお願いします」
智「お願いします」
ちなみに『二宮』は母親の旧姓だ
「はい、宜しくお願いします。では、一日の仕事ですけど…」
チーフらしき女性が話している途中で、廊下の向こう側がざわついていた
チーフ「そこの貴方達!騒いでいないで仕事なさい!」
「はい!すみません!」
チーフ「まったく…格好いい男性が入っただけで、ざわついて…」
…潤くん達か…