第42章 和也の気持ち(4)
一番最初に行った所には、フェラーリに乗ってる人は確かいなかったし…次は…
雅「いくら和でも、ここ数日の記憶を探すのは厳しいんじゃない?」
和「…言っときますが、今日以外は雅紀兄さんも一緒に行ってるんですよ?兄さんも考えて下さい」
雅「え!?」
翔「大丈夫。雅紀はあてにしてないから」
雅「翔ちゃん!?和並みにひどっ(涙)」
フェラーリ…フェラーリ…
和「…あっ!そういえば…」
智「何か思い出したのか!?」
和「はい…関係あるか解らなかったので相談しようと思っていたんですが、S市で高級車によく乗ってる家があるけど、ここ何日かはフェラーリをみないって所があったんです」
智「そこビンゴじゃないのか?」
和「それが、フェラーリ以外の高級車を何台も所有していて、日によって乗る車が違うから…って話だったんです」
翔「つまり、気分で変える事があるから、今は別の車に乗っているだけ…って事か?」
和「そうなんです。だから、その家って断定が出来なかったんです」
そこ以外で思い当たる所がないからおそらく…
翔「その所有者の名前は解るか?」
和「えーっと…ちょっと待ってください」
俺は持っていたノートを取りだし
和「所有者は『三枝(さえぐさ)勝彦』ですが、よくフェラーリを好んで乗っていたのは息子の『透(とおる)』です」
翔「三枝勝彦って、S市の元市議会議員のか?確か来月の市長選に立候補してる…」
智「もしかして、息子が起こした事故がバレるとスキャンダルになるから、警察に圧力をかけたって事か!?」
翔「可能性はあるね」
智「よし!とりあえずその家の調査を進めていこう!」
ようやく一本に繋がってきた!