第42章 和也の気持ち(4)
~和也side~
和「…はぁー…何やってんだろ…」
潤くんが翔兄さんの事好きなのは前々から知っていた筈なのに、何ショック受けてるんだろう…
思わず飛び出してしまったけど、翔兄さん怒るかな…
翔兄さん…羨ましいな…
あんなに綺麗で優しくて…(キレると怖いけど…)
潤くんや雅紀兄さんだけじゃなく、色んな人が翔兄さんに惹かれてる…
和「…何で俺ショック受けたんだろ…?」
別に潤くんが誰の事好きでも良いことじゃないか…
和「…帰ろ」
人通りも少なくなったので、家路につこうと歩き出したその時
<コツ…コツ…コツ>
後ろから足音が近づいてきた
ー誰か来てるな…ー
その時の俺はあまり気にする事もなく歩いていたけど
<コツ…コツ…コツ>
ー…足音…こっちに合わせてる…?ー
気味が悪いから少し速く歩き出したら
<コツコツコツ>
向こうも速くなった
ーヤバい!つけられてる!!ー
俺は急いで帰ろうと走り出したけど、角を曲がった途端
和「うわっ!」
足がもつれて転倒してしまった
ー速く逃げないと!!ー
急いで立ち上がろうとしたら
和「痛っ…」
転んだ時、足を挫いたらしく立ち上がれなかった
その時
和「ぐっ!」
突然後ろから押さえつけられ、身動きがとれなくなった
何とか振り向くと、キャップを深くかぶり、マスクをつけた(恐らく)男が俺に向けてナイフを振りかざしていた
ー刺される…いやだ…このまま潤くんに会わずに死ぬなんて嫌だ!!ー
和「潤くん!!」
潤「和ーーー!!」
その時潤くんが俺を呼ぶ声が聞こえた